ホモ・サピエンス
Homo Sapiens
2026年7月13日のレポート
GIAの用法におけるホモ・サピエンスとは、有機的な人間種を指す語であり、ハイブリッドのスプライス体、AI生成体、魂のないレプリカなど、非有機的な人型の創造物と区別される。
レポートによれば、マシンはホモ・サピエンスを、そして有機的な創造の全体を、一個の道具として見ていた。人が持って生まれた(当人はもう思い出せない)賜物を利用しながら、その人が自分の目で見ている知覚を管理し、欺いていたとされる。
知覚者・欺瞞者・達成者
2026年7月13日のレポート
レポートは、マシンがホモ・サピエンスを使うための三つの役割を描写している。知覚者は一般の人々であり、管理された知覚がマシンの欺きの証人として働き、ウイルス、地震、ハリケーン、救世主、悪玉といった事象を知覚することで、それを現実のなかへ連れ込むとされる。
欺瞞者は作戦員であり、メインストリーム、オルタナティブ、ソーシャルの各メディアを通じて歪んだ情報を流し、知覚者を信じ込ませることを仕事とする。
達成者はその大半が人間ではなく、階層の上位者のために取っておかれた役割だったが、最後の人間の達成者は、自分のやり方で創造できるとされる「ヴォイド」の部屋へ入るよう説き伏せられた一人の科学者だった。彼が部屋へ足を踏み入れた瞬間にエゴが生まれ、すべての灯りが消え、あらゆる存在のソースからの分離と、現在知られるマトリックスの創造が始まったと語られる。
同レポートの時点で、これらの役割そのものが終わりつつあり、マシンの干渉も、欺瞞者も、知覚者も、達成者も、もう終わりだとされる。
地球の本来の姿への移動
2026年8月1日のレポート
2026年8月のレポートは、ホモ・サピエンスを役割の変化だけでなく、物理的な移動の途上に置いている。地球はホモ・サピエンスにとって移行がやさしいものになるよう自分自身を調整しているところであり、ここに住む他の種はすでに彼女の本来の姿にしっかりと降り立ち、生命にとって最適な環境を作るために彼女と同期しつつあるとされる。
それゆえ、数百万にのぼるとされる古いシミュレーションのほうはもう同期しておらず、ホモ・サピエンスも間もなく同じ移動をすると説明されている。
同レポートは、人々が報告している症状、すなわち時間の感覚の喪失、手足や舌が脳に応じない感じ、物が違う場所に現れること、目のかすみ、奇妙な色、機器の不調を、その移動の副作用であり一時的なものだと位置づけている。
2026年10月4日のレポート
2026年10月のレポートは、この惑星を歩くホモ・サピエンスは一度もソースの生命の書から外れたことがなく、生命を守り保つ力である全能が生まれつき備わっていると述べている。
ただしシミュレーションの中では、マシンはその書を死者の書として扱い、生命の書に名を記された者のほうがそこでは死んでいるとみなされる。反対に、マシンが生者とみなす者たち、つまりパランで地面の下から生まれ出た者たちは、ソースから作られていないため、実は死んでいる側だとされる。
2026年10月26日のレポート
2026年10月のレポートによれば、最も純粋な形では世界は自然なものであり、当時の人間はみな松明を掲げる者だった。この惑星にいた天に属する存在、ホモ・サピエンスが、ソースの光をここに保って守っていたとされる。
ソースとのつながりが断たれると、それを断った側はホモ・サピエンスの作り方が分からなくなり、自分たちに似せた人々を、ホモ・サピエンスに似た姿で作ったという。